1月に海老名のカフェレストラン「PUBLIE」で行われた、第2回愛川レッドカーペット【ムービー部門】優秀賞「TOO MATCH」監督の宮原拓也さんと脚本の岡戸優太さんへのインタビュー。制作チームの話から始まったEpisode1、物語が生まれた背景を掘り下げたEpisode2、脚本の岡戸さんをフィーチャーしたEpisode3、登場人物や役者に関する爆笑エピソードが続いたEpisode4① /Episode4②…いつの間にやら2時間経過。シュニンとCDからの容赦無い質問攻めに丁寧に答えるが故に、1度も休憩を取らずに、2時間ずっと話しっぱなしなお二人。頼んだドリンクは全て飲み干してしまいました。そんなことまで気が回らない、マユミばりのデリカシーの無さ!な運営事務局の2人。打ち解けてしまうとこんなもんです。
さぁさぁ、お待たせしました!Eposode5は、いよいよ監督の宮原拓也さんをフィーチャー!宮原さんのショートムービーへのこだわりから、全応募作品の中でも特に印象的だった「音楽」について掘り下げます!そこには、宮原さんのある❝ルーツ❞が、大きく関係していました! 宮原さんのプロフィールはコチラ優秀賞「TOO MATCH」/監督 宮原拓也プロフィール

自分のこだわりはリズムです。
CD 読後感としては、テレビドラマを見たような感覚で、すごくよくできてます。テンポ感がすごかった。
宮原 テンポ感ってロケ当日は見えなかったんです。いざ編集しようと画面で見たとき、ここ必要だなってつないでいったら、ああいうテ ンポ感になったというか。最初、普通につないでみたら尺は7分でした。そこから余計なものをそぎ落としていった感じです。
CD 予告編みたいなものもあれば見たいですね。それだけの深みがあります。
シュ 制作する上で、宮原さんがこだわっているところを教えてください。
宮原 自分は、脚本やストーリーテーリングが弱いんですが、岡戸君はそこがとても強くて、上手く強みを生かし合ってやりたいと思ってます。そこで自分がこだわりたいのはリズムです。自分には色々とルーツがあって、その一つが音楽をやっていたことなんです。バンドでドラムを演奏していたので、何事にもですけど、リズムが一番気になる。
CD そのせいかな、つなぎが上手いと思ったのは。
宮原 最後に弾みをつけさせるというか。理想は、血が通うぐらいのリズムを作りたい。具体的なリズムに限らず、間とかを作るのも好きで、そこも詰めたいと思います。そこですね、自分のこだわりはリズムです。
シュ 「TOO MATCH」は、音楽にもすごくこだわってますね。
宮原 音楽は自分のモチベーションになっているところがあって、自分の好きな音楽を入れないとテンションが上がらない(笑)今回も、エンディング曲の「SUNNY DAYS」を最初から決めていて。
岡戸 そうそう。あの曲が最初に決まっていた。
宮原 シーンとなった後に、どういう音楽が流れるのかなって考えていたら、ああいうワーッて感じに。
岡戸 あれいいです。ワーッて終わってくれるから、気まずいオチなんだけど、どんよりせずに終われる。
宮原 曲名も「SUNNY DAYS」でポップでいいなって。
シュ マユミの登場シーンから流れる「THIS COUNTRY IS TORTURE」も、ドラムのビートが心地良くて、「よっ」てセリフがラップみたいに聞こえました。
宮原 劇中曲に関してはずっと考えていました。あまりドラマチックにしてもダメですし、強すぎるのもオーバーになるかなと思って。なんか、すごくシュールな感じがいいなって、あれになりました。グルーヴィーというか、テンポが良くて、あの曲で組み立てていきました。
シュ この曲に決めたのはいつですか?
宮原 編集の時です。音楽に絵をはめてみたら、シュールだなって。
岡戸 そういう音楽的な感覚は、全部宮原君に任せていましたね。
宮原 音楽は楽しいんですけど、めっちゃ苦労しましたね。
岡戸 最初の曲でしょ?
シュ アイが登場するシーンで流れた?
宮原 カズヒデがロマンチックになるシーンです。曲名も…
岡戸 「SUMMER OF LOVE」(笑)
宮原 ぴったりだなと。曲調もメローで、童貞の女性に対する浮遊感みたいなのがあって、すごくいいなと思いました。
シュ 苦労したところは?
宮原 あの雰囲気の曲を、どこで入れて、どこで切るかって、試行錯誤でした。
岡戸 マユミのセリフでカットアウトするか、そこからにゃおぉぉぉっフェードアウトしていくのかとか。
宮原 そこはめっちゃやったよね。
岡戸 絵は宮原君がいじって、音はMAの松隈さんが調整して…すごいなと。
シュ タイミングですね。
岡戸 絵をもうワンフレーム早く切るから、そこから音入れてって…フレーム単位でやるんだって。
宮原 目の動きと手の動きとを、いかに曲とシンクロさせるというか、上手くダンスさせるかっていうのをすごく考えていて。
シュ 絵は変えられないから、音で調整するしかないということですか?
宮原 自分は逆。音に絵をいかに合わせていくかなんです。ここが一番使いたい部分なんだけど、音楽的にはここに入れ込まないといけないなとか。
シュ まず、音楽の流れを決めてしまうと。それじゃやっぱり、編集作業が一番楽しかったんじゃないですか?
宮原 楽しかったですね。
「TOO MATCH」が醸し出す「今っぽさ」。そこを語るうえで、作品のコンセプトや脚本と並び、絶対にはずせないのが「テンポ感」と「音楽」でした。宮原さんが語る言葉はとても明快で、「TOO MATCH」の最後のピースがはまったような、強い感動を覚えました。
制作についてのお話はここまで!次回、Episode6は、「AWARD」。昨年12月8日、古民家山十邸で行われた「優秀作品発表会」のエピソードをお聞きしていきます!発表の瞬間、シュニンがすごく気になっていたある事を聞くと、チームの複雑すぎる胸中が明らかに!
Episode5のインタビューをPDFファイル(or印刷して紙)でも広めよう!愛川町役場庁舎内にも掲示中!優秀賞「TOO MATCH」制作者インタビューEpisode5(PDF版)
ここまで来てまだまだ見ていない人のために
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